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鎮静剤なしで胃カメラ検診をする

 食事をすると胃が重く感じる。
外で酒を飲んだ翌日は特にそうだ。
酒は少々飲み過ぎかとも思う。
自宅でも毎日飲んでいるからだ。
しかも1日2度も飲んでいる。
夕食時と夜11時か12時頃からの2度。
夜の飲酒はPCに向かい原稿を書きながら、ちびちびやっている。
よくないのは、その時に乾き物を食べながら飲んでいることだと思う。

 さすがに数日前から酒も飲めなくなった。
胃ガンかもしれない。
そんな考えが頭をよぎる。
以前、胃ガン手術をした友人に、なぜ胃ガンだと感じたのかと尋ねたことがあり、その時「食事ができなくなった」と聞いていたからだ。
そこで意を決し、胃カメラ検査をすることにした。
クリニックは2年前にも胃カメラ検診をした佐藤クリニック(福岡市平尾)。
ここは鎮静剤ありとなしのどちらでも選べるからだ。
 鎮静剤といえば、麻酔とよく勘違いしている人がいるが、麻酔ではない。

 私の場合は基本的に鎮静剤なしで検査することにしている。
鎮静剤を注射すると眠ってしまい、検査中の内容が分からないからだ。
例えば医師がふと漏らした言葉とかが。
ただ、鎮静なしの場合は下手な医師や器具が古い診療所に当たると苦しい。
器具は年々良くなっている(細くなっている)から昔に比べ飲みやすい。

 検査する医師の立場からすれば鎮静剤を使った方が楽に違いない。
胃カメラを飲む時、患者がえずいたり、苦しそうな顔をするのを見なくてもすむだろうから。
逆に患者側からすれば検査中のことが分からないという不安がある。
 5、6年前に他の医院で検査した時十二指腸の入り口まで胃カメラが入らず苦労したことがある。
この時ばかりはもうやめてくれと言いたくなった。
その時に胃壁を胃カメラで突いているものだから、赤い斑点が出来ていた。
以来、医師の技量を調べて(といっても評判を聞いたり、他の医師から紹介してもらう程度だが)から検査を受けることにしている。
お陰で、以後3回程胃カメラ検査をしたが、皆上手な医師だった。

 問題は心構えだった。
2年前の診断報告書を取り出して見てみると(佐藤クリニックではA4用紙の報告書をくれる)、「萎縮性胃炎」と書かれている。
そういえば毎回、「胃が少し荒れている」とは言われていたが、慢性の萎縮性胃炎になっている可能性がある。
九州中央病院で検査した時、ピロリ菌がいると言われていたので不安になり調べてみると、慢性萎縮性胃炎でピロリ菌がいる場合は胃ガンになる確率が非常に高いと書かれていたのだ。
う~ん、もし胃ガンだった場合、自分でモニターを見続けることができるかどうかが問題だった。
ガンの大きさにもよるが見ない方がいいかもしれない。
となると鎮静剤を使うか・・・。
そんなことを考えながら、クリニックまで自家用車ではなくバスで行った。
鎮静剤を使ったら直後は運転できないからだ。

 「前回は鎮静剤を使ってませんね。今回はどうされますか」と医師。
「どちらでもいいですよ。今日はバスで来ていますし。でも、前回も楽だったから鎮静剤なしで行きましょうか」と私。
胃ガンだった場合の心構えはできてなかったが、モニターを見ながら胃カメラを飲むことにした。
モニターは医師用と患者用の2つあり、それぞれがそれぞれのモニターを見ながら検査をし、検査を受けているのだから、ちょっと不思議な光景でもある。

 胃カメラが苦しのは喉から食道に入る時で、この時下手な医師ほどえずかせる。
異物を飲み込むわけだから全くなんともないわけではないが、上手な医師にかかるとほとんど抵抗なく入っていく。
もう一度は胃の奥にカメラが入っていく時で、この時は多少の圧迫感を胃に感じる。
(案外きれいではないか)
枕元のモニターで自分の胃の中を見ながら、そんなことを感じていた。
(これならガンはなさそうだ)
まるで他人の胃を見ているように冷静に見られるのが面白い。

 「ピロリ菌がいるかどうか検査しておきましょう」
そう言いながら管の中に何かを入れていく。
モニターに先が二股になったものが映る。
それを胃壁に押し付け、引っ張る。
ピロリ菌は胃壁の中に潜んでいるので、胃壁を剥ぎとっているわけで、胃壁がピローンと引っ張られる様子がモニターに映る。
痛みは全く感じない。

 その後胃壁に青い液体を噴きかけ、写真に撮る。
色を付けることで細胞の異常が見え易くなるのだろう。
検査結果はモニターを見ながら思った通りでガンはなし。
ピロリ菌は存在していた。
ピロリ菌の存在が胃ガンに大きく関係していると言われているので、除菌をすることにした。
除菌方法は抗生物質を1週間飲み続けること。
ただ、人によっては下痢や味覚異常が起きる副作用があるらしい。
そのことは以前から聞いて知っていたので、九州中央病院で検査した時はピロリ菌の除菌はしなかったのだが、今回は迷わずすることにした。
胃ガンリスクを抱えながら生活する方が精神的にははるかに悪いだろう。

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