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字を読めることが邪魔をする。

 自分の生まれ故郷で、いまもそこに住んでいるのに地名を読み間違う、というと、そんなバカなと思われそうだが、私の母がそうだ。
岡山県北で宮本武蔵が生まれた地域で知られる「美作」地方。
「みまさか」と読むのだが、母は何度教えても「みまさく」と発音する。

 JRの駅の名前にも「みまさか○○」と付いているし、市町村合併で自分達が住んでいる町が新しく「美作市(みまさかし)」になったのに、相変わらず「みまさくし」と呼ぶのだ。
 県内でも他地域の人が「美作」を「みまさく」と発音するのは分かるが、そこに住んでいる人達が古くからの地名を誤発音するのはなんともおかしい。

 こんな誤発音をするのは母だけだと思っていたら違った。
近所の酒屋さんへ酒を買いに行った時のことだ。
美作大学と産学連携で作られたという焼酎があったので、「美作大学(みまさかだいがく)」はどの辺にあるのかと尋ねたところ、「みまさく大学は・・・」と場所を教えてくれた。
おい、おい、あんたも「みまさく」と発音するのか、とガッカリしてしまった。

 ところで、なぜこんなことが起きるのだろうか。
二人とも高校を卒業しているから学がないわけではない。
むしろ逆で、字を読めることが邪魔をしているのだ。
字が読めなければ耳から入った言葉を素直に発音する。
それがなまじ字が読めるものだから、耳から入った音ではなく、目から入った文字を読むのだ。

 日本人の英語の発音がブロークンなのと同じ現象である。
明治時代の文豪は「Coffee」を「珈琲」と書いた。
我々は「珈琲」という文字を見て「コーヒー」と読んでいるが、漢字の発音としては「かひ」だろう。
そう欧米人が「カヒー」と発音するのを聞いて、その発音に最も近い文字を当てはめたのだ。
これは中国でも同じで「かひ」となっている。

 では、なぜ、いま「コーヒー」と書くのかといえば、戦後の英語教育でアルファベットが読めだしたから、「Coffee」を耳から入った言葉ではなく目で読む言葉(ローマ字読み)で発音しだしたから「コーヒー」になってしまったのだ。

 それにしても母の「みまさく」発音は「みまさか」と注意した直後に、また「みまさく」と発音するから、もう完全にお手上げである。



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